新日鉄と住金の経営統合について

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新日鉄と住金の経営統合について

2002年のJFE発足以来の久々の鉄鋼業界の再編だ。
新日鉄は長年、粗鋼生産で世界トップであったが、01年に首位を陥落した後、09年時点では世界6位である。現在トップのアルセロールミタルの1/3の生産量である。ちなみに2位以降は、中国の河北鋼鉄集団・宝鋼集団・武漢鋼鉄、韓国のポスコとなる。私が小学生の頃から日本の粗鋼生産量は1億トン強とほとんど変わっていないが、ここ数年での中国の伸びが著しい。毎年1億トン近い伸びで、気がつけば6億トンを突破した。買収に次ぐ買収で世界一になったアルセロールミタルが1億トン前後の生産量であるが、恐らくそれ以上の脅威なのは中国だろう。6億トンの中で、大手の河北鋼鉄集団、宝鋼集団、武漢鋼鉄など合わせても1億トンであり、5億トンが中小の高炉となる。中国で再編が行われれば、アルセロールミタルどころの騒ぎではない。そういった状況の中で、今後の生き残りをかけた判断が新日鉄、住金で行われたことは日本にとっても価値があることだろう。

これまで日本は国内のシェア競争に必死であった。というのも、90年代までは基本的に世界のモノ作りは日欧米に限られており、その中でも日本の一人勝ちであった。つまり、日本で勝つということが、世界で勝つというのと同じであった。しかし、日本勢が国内争いで血眼となっている間に気がつけば、世界市場で、韓国や中国などの新興勢が大きくシェアを取っており、今から日本が出ていっても手遅れな状況になってしまった。

家電業界でも、韓国のサムスン、LG、アメリカのアップルなどが台頭してくる中、いまだに日本ではソニー、パナソニック、シャープ、JVC、キャノン、カシオ、サンヨー(これはもうすぐパナソニックに一本化)、パイオニア、アイワ・・・と数えきれない。これだけ分散していれば、対抗できないのも当然だ。

今回の新日鉄、住金の2社の統合は、恐らく、JFEや残る神戸製鋼、日新製鋼、またその他の特殊鋼メーカーなども巻き込んだ鉄鋼業界の再編に繋がることは必至であり、それだけでなく、自動車(これもトヨタ、日産、ホンダ、三菱、マツダ、スズキ、ダイハツ・・・・とまだ多い)、家電業界などの再編にも繋がり、恐らくどの分野でも3強ぐらいにまとまっていくと予想する。3大メガバンクなどのように。

日本が再度羽ばたくために必要なことは幾つもあるが、今回の統合はそのうちの一つである日本全体の企業再編への起爆剤となることを期待している。

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