ジャパンリスク回避のための対策を!

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ジャパンリスク回避のための対策を!

今日の読売新聞に同志社大の山口栄一教授のインタビューがあった。”電力融通60ヘルツのままで”という内容で、周波数変換所を経ずに関電や中部電力が自分たちの送電線を伸ばし、60ヘルツの電力を東日本地区に供給するというアイデアだ。その裏にあるのは、このまま東日本の電力不足が続けば(というより、続くのだ!)、日本のハイテク物作りが海外に流れてしまうという恐れだ。夏場に6,100万KW過去5年間の平均で使っているのに今、東電が供給出来るのは4,650万KWしかない。政府が「ライフスタイルを変えて下さいね!」と言って、収まる話ではないのだ。今年の夏、クールビズどころではなく、日本全体がヤマシタキヨシ(裸の大将)スタイル、つまり、Tシャツ、短パンとなり、それにネクタイという何とも奇天烈な姿になっても我慢はするが、ハイテク物作りは何としても維持しないといけない。

震災のレアメタルへの影響については、先日紹介したが、政府の震災対策は当然、今、被災している人達をどう救済していくか?という観点でしかないが、仮に近い将来、人々が普通の暮らしが出来るようになったとしても、多くのハイテク物作りの現場への注文が既に海外に移っているというリスクが非常に高い。

例えば、9.11の前まで、ハードディスク用の白金系のターゲット材はアメリカが圧倒的にシェアを持っていたが、9.11の影響でアメリカからの物流が遮断されたため、世界のハードディスク生産に大きな支障が出た。その結果、この分野でのシェアがアメリカから日系メーカーに移ったのである。そして、そのメーカーも今回の震災で操業停止を余儀なくされており、当然、次はどこから確保するのか!?という議論になるだろう。

日本にとって、ベストなのは現在操業を停止しているメーカーが、復旧後引き続き供給を続けていくことであるが、恐らく復旧までにはかなりの時間がかかり、それまでに需要家の在庫も底を突くだろう。最悪のケースである海外メーカーにハイテク部材供給メーカーの地位を取られることに比べ、まだベターなのが、西日本にある工場、他メーカーが供給を代替することであり、政府として下記のことを早急に世界に発表するべきだ。

① 東日本のハイテク部材メーカー復旧のための全面的な支援を行う。
 (電力の優先供給、設備補修、従業員の生活支援など)
② 西日本の工場での代替生産についても全面的な支援を行う。
 (東日本からの設備移設、新規設備導入、従業員の移住など)

2005年からのレアメタルパニックでも政府は資源確保で後手後手に回ってきたが、今回の問題は資源確保に比べ、より深刻である。苦労をして確保した資源の使い道がなくなってしまい、ハイテク日本そのものが崩れ去ってしまうからだ。政府には、足元の復旧だけでなく、もっと長期的な視点での策を講じてもらいたい。今、そこまでやる余裕がないというのであれば、そもそも日本という国もそこまでの国であり、いすれアジアの普通の国になってしまうだろう。そうならないことを祈っている。日本は常にアジア、そして世界の中で輝いた国であって欲しい。

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