『間違いだらけのTPP』 東谷 暁著、朝日新聞出版

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TPPについて考えたい②
『間違いだらけのTPP』 東谷 暁著


TPP参加へのスタンス ★★★★★

さて、先日の廣宮孝信著の『TPPが日本を壊す』に続き、第二弾としては『間違いだらけのTPP 日本は食い物にされる (朝日新書)』だ。




この本もTPP参加には反対の立場で書かれている。


序 章 あまりに不自然なTPPの登場
第一章 矛盾だらけの「TPP経済学」
第二章 日本の農業が直面する本当の脅威
第三章 ETAからTPPへの謎の反転
第四章 アメリカの狙いは「金融」と「投資」だ
第五章 TPPは安全保障になるという幻想
終 章 太平洋もアジアも逃げない



TPP賛成・反対どちらの本もそうだが、読んでいた思うのはまるで最初から結論ありきでその材料を無理やり探している気がする。

‐TPPはデフレを助長する。
‐農業が壊滅する、アメリカ企業に日本の農業が支配される。
‐日本の「アメリカ化」が狙い。
‐郵政の資金をアメリカは狙っている。
‐水などのライフラインも「投資」の対象になる。
‐海外投資家との訴訟が日常茶飯事になる。
‐TPPはアメリカの投資家を保護するため。
‐アメリカはアジアに武器を売りたい。
‐TPPは日本の参加を必要としている。
‐日本はETAかEPAをゆっくり進めばよい。

といったものだが、デフレ対策や農業対策とTPPとは別の問題であるのを無理やりごっちゃにしている感がある。仮にTPPに参加しないとしても農業問題に手を打たないと10年後の日本の農業従事者はいなくなっているし、デフレ対策には日銀の金融緩和によりインフレターゲット導入などが必要である。この本にあるようにTPP参加により、農業の大規模化が起こるが、その事業者はノウハウを持つ外資になるというのも現状の先細りの将来よりはまだよいのではないか?仮に一部、外資が参入し実績をあげれば必ず日本企業もそのノウハウを学び、同様に実績を上げれるはずで、結果として日本の農業の発展に繋がると思う。

アメリカのような先進国とはWTOの枠組みの中で交渉を続け、これからの成長が望まれる途上国とはFTAやEPAで二国間の自由貿易交渉を続ければよいとし、グローバリズムの推進が豊かな世界への道ではないのはアメリカの金融危機で証明されたとしているが、これもグローバリズム、TPP、金融危機といくつかの問題をごっちゃにしたTPP反対のための強引な論理という気がする。全編通じ、こんな感じの本であった。


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