東日本大震災のレアメタルへの影響

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震災のレアメタルへの影響

余震や原発の問題は残っているが、日々の暮らしが落ち着いてきたので、久々レアメタルに関して書いてみる。

今回、地震・津波の影響を受けた東日本地域には半導体、電池、モーターなどに使われる高品位レアメタル部材のメーカーが多くある。日本はご存じのように資源はない国だ。また、どんどん進む円高の影響もあり、組み立て産業もかなり海外に移っている。が、日本が強いのが、資源でも組み立てでもなく、これらの部材の分野だ。例えば、iPhoneを開けると日本の部材がかなり使われているとか、使われていないとかの記事は読んだことがあるだろう。

今回、iPhoneの例だけでなく、他のハイテク製品、自動車関連への部材不足が深刻になっている。既にトヨタ、日産などの国内自動車メーカーは生産縮小を余儀なくされている。また海外メーカーの生産も日本からの部材が来ないなどの理由で、影響を受けるなど世界中に張り巡らされた日本の部材のサプライチェーンがズタズタになっている。

ここで心配するのが、脱日本の動きだ。今まで、レアメタル資源確保の視点から、中国依存度を下げるよう訴えてきたが、これはあくまで部材供給国たる日本の視点であり、日本から部材を購入し、自国で組み立てている国からすると、チャイナリスクと同じ意味で、ジャパンリスクとなるのだ。まだ、中国のように意図して出さないようにするよりは性格的にはましかもしれないが、天災であろうと出ないものは出ない、同じである。

今はまだ復興どころではなく、いかに福島の問題を乗り切るか?で精一杯とは思うが、長い目で見た時には、いかに日本の部材サプライチェーンの維持ができるか?海外需要家に安心して使ってもらえるか?にも目を向けなければならない。中国の資源囲い込みは、海外に売れなくても自国で使うからいいわ!という裏付けがあるが、日本の場合は、海外で使ってもらわないと国内消費は今の円高レベルであれば、これ以上増やせないだろう。(そういう意味では、日銀がお金を刷って、円安誘導すれば、日本の部材産業は国内の組み立て産業からの需要も回復し、日本の再興のための一つのモデルとなるだろう。)

我々、資源屋の立場からは限界があるが、①資源確保=②部材産業(資源の需要家)=③組み立て産業(部材の需要家)の流れの中で、③を国内外問わず、維持していかないといけない。

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Category: レアメタル

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